
いつも私たちが楽しんでいるスポーツにも、
意外なルールがあるみたいですね。



競技ごとに独自のルールが存在しています。その中からユニークなルールをご紹介しましょう。知っておけばスポーツ観戦をもっと楽しめますよ。
野球


日本人にはポピュラーなスポーツですが、意外なルールがあります。
打順の間違いは問題にならない
野球の打順は戦略や選手の能力をもとに決められ、先頭打者から始めて、次に2番打者、3番打者と続き、最後の9番打者が打った後、また先頭打者に戻るのが普通です。
しかし、相手チームに悟られないようであれば、打順を自由に変えることも可能になります。たとえ審判が気づいたとしても警告などはできず、注意できるのはあくまでも相手チームだけというルールになっています。
選手の数が足りなくなると負け
野球は、9人の選手が力を合わせて戦うスポーツです。サッカーのように少ない人数で戦うことはできず、そのため9人以下になると、たちまち勝負が決まってしまいます。
当然控えの選手はいますが、それでも人数が足りなくなった場合には相手チームの勝利となります。
ベースを踏み忘れるとホームランは無効
ホームランを放った選手が、歓喜の余りベースを踏み忘れてアウトになったシーンをご覧になった方もいるかもしれません。ただ、いかなる状況でもアウトが宣告されるわけではありません。
ホームランを打った選手がベースを踏み忘れたとしても、アウトのジャッジを得るためには、打順の場合と同様に相手チームがそのことを申告する必要があります。
ちなみにランナーがいる場合のホームランは、打った選手が前の走者を追い越してしまうと、やはり無効となります。
サッカー


サッカーと言えばカード。面白い使われ方があります。
フェアプレーを称賛するグリーンカードがある
プロのサッカーではレッドカードやイエローカードがよく知られていますが、日本では小学生以下のサッカーには、フェアプレーを称える「グリーンカード」があります。
グリーンカードは、相手選手をケガさせたり、故意にボールを蹴り出したりといった反則をせず、ポジティブな態度で試合に臨んだ選手やチームに与えられます。勝敗には直接関係はないものの、サッカープレイヤーとしては最高の栄誉です。近年では、2016年からイタリアのプロリーグでもグリーンカードが導入されています。
審判にもレッドカードがある
サッカーにおいて審判が選手を退場させる際に掲げるのがレッドカードです。しかし、このレッドカードは選手だけでなく審判にも適用されるものです。
過去には、審判が誤審を認め、反省して自らにレッドカードを宣告して退場したケースもあります。
控え選手にもカードが出される
試合に出ていない控え選手もカードの対象となります。暴言や挑発など、スポーツマンシップに反する行為をすれば、ベンチにいてもイエローカードやレッドカードで退場になることもあります。
スローインでは得点にならない
スローインで、ボールを投げた選手以外の誰も触れずに直接ゴールに入った場合、得点とはなりません。相手のゴールに入った場合は、相手チームのゴールキックから再開されることになります。
また自チームのゴールに入った場合も、オウンゴールとはならず、相手チームのコーナーキックから再開されます。ただし、ゴールキーパーを含む他の選手が1度でもボールに触れた場合は、得点(あるいはオウンゴール)となります。
選手が7人未満になると負けが確定する
サッカーでは、選手が退場となった場合、別の選手を代役として出場させることはできません。すなわち退場した選手の数だけフィールドに立つ選手は減ることになりますが、試合は続けられます。
しかしルール上、試合は7人以上でプレーしなければならないため、5人目が退場となった時点でそのチームの敗北が確定します。
ゴルフ


紳士のスポーツ、ゴルフにはキャディに関するルールがあります。
キャディーがカートでボールに接触するとプレーヤーはマイナス1打
キャディーがプレーヤーの指示に従わず、独断でカートを動かした結果、ボールを踏んでしまった場合には、ボールの所有者であるプレーヤーには1打の罰則が与えられ、ボールは元の位置にリプレースしてプレーを続行しなければいけません。
鳥がボールをくわえて落としてもペナルティ無し
ゴルフでは、鳥や犬などの野生動物がゴルフボールをくわえて移動させた場合、そのくわえた場所にノー・ペナルティでボールを戻すことができます。海外では、ゴルフ場の池にワニや蛇がいることもあり、ボールを飲み込んでしまうこともあります。その場合も、ボールがいた場所からプレーを続行することができます。
卓球


対戦する相手選手の立場を思いやる、素晴らしいルールがある事をご存知でしょうか。
ラケットの形や大きさは自由
卓球のラケットは、赤と黒の2色が印象に残っている方も多いでしょう。ラバーには、スピードが出やすいもの、回転をかけやすいもの、不規則な球を返せるものなど、様々な種類があります。
選手は、好みのタイプを2種類選んでラケットに貼り付けます。そして試合前には、対戦相手とラケットを交換しますが、これはラバーの種類と色の組み合わせを把握するための作業です。こうすることで相手が球を打った瞬間、打った面の色からラバーの特徴を推測し、球の動きを予測することができるようになります。
そして意外に思われるかもしれませんが、卓球のラケットには形や大きさの制限がありません。ただし小さい場合には、協会公認のシールが貼れる大きさが最低限必要になります。
唯一決まっているのはラバーの色で、赤と黒の2色のみが認められています。一般的なラケットは、上記の2種類の形が主流ですが、卓球台くらい大きなラケットを使っても、ルール上は問題ないということになります。
「王子サーブ」の名前の由来とは
卓球のラケットは、形や大きさに制限がない一方、サーブには細かいルールが定められています。
具体的には、以下の3つのルールがあります。
- 打つ前に手のひらにボールを乗せて静止させたところを相手に見せること
- コートの外側から動作を始めること
- 16センチ以上、真上にトスを上げること
シングルスの場合は、自分のコートと相手のコートに1回ずつバウンドさせれば、どこに打っても問題ありません。これらのルールは、ゲームの公平性を保ち、より戦略的な試合を実現するために設けられています。そしてサーブは選手ごとにさまざまなスタイルがあり、相手を翻弄する重要な武器となります。
例えば、福原愛選手の「王子サーブ」は、打つ瞬間にしゃがみこんで強い横回転をかけるサーブです。この王子サーブは、王子様のようなかっこいい選手が始めたというわけではなく、場所の名前が由来となっています。意外なことに、大阪の「王子卓球センター」で考案されたことから、王子サーブと名付けられました。
汗を拭くときにもルールが
白熱する試合中、選手は汗だくで息も絶え絶えです。しかし、タオルで汗を拭うことができるのは、両者の得点の合計が6の倍数の時だけです。これが、卓球のスピーディーな試合進行の秘訣なのです。
試合は11点を先取した方がそのゲームを制し、オリンピックでは4ゲームを先取した方が勝ちとなります。
相手の立場を考えた素晴らしいマナー
卓球と言えば、今や中国が世界最強の地位を確立しています。しかし、その発祥は、紳士の国イギリスです。19世紀の終わり、イギリスの貴族たちが、飲み終わったシャンパンのコルクを削って丸めた球と、葉巻入れの蓋をラケットにして、テーブルの上で打ち合ったことが、卓球の始まりと言われています。そんな紳士の国で生まれた卓球には、不思議なマナーが存在します。それは「0点でゲームに負けることはない」というものです。
例えば、あと1点でゲームセットとなる10点を取った時点で、相手がまだ0点だった場合、リードしている選手がわざとミスをし、相手に1点を取らせてあげるのです。これは、相手に悔しい思いをさせないため、そして、卓球というスポーツを紳士的に楽しむためのマナーなのです。
フィギュアスケート


美を競う競技だけに、衣装に関する細かい規定があります。
衣装に関する厳しい規定
フィギュアスケートにおいて衣装には多くの規制が存在し、これらに違反すると減点が科せられます。例えば、「露出が極端すぎる」あるいは「フリーダンスでは女性はスカートを着用」といった様々なガイドラインが存在します。ただし、他のスポーツではユニフォームの既定に違反すれば出場そのものが許されない場合が多い中、フィギュアスケートでは減点になるだけで、試合への出場は可能です。
衣装の一部が落下すると減点
フィギュアスケートの衣装による減点は、肌の露出度や、飾りの落下など多岐にわたります。中でも、衣装の一部がリンクに落ちてしまうことは、減点の対象となる代表的なケースです。
フィギュアスケートは、美しい衣装を身に纏い、華麗な演技を披露する競技です。しかし、その衣装がリンクに落ちてしまうと、演技の妨げになるだけでなく、観客の注意を逸らす危険性すらあります。そのため衣装の安全性や、演技への影響を考慮して、衣装の一部の落下は減点の対象となっているのです。
後方宙返りは禁止
フィギュアスケートといえば、華麗な3回転や4回転の横回転が印象的です。しかし、その一方で、縦回転である後方宙返りは、ルール上禁止されています。後方宙返りは、体重が片足にかかるため、着氷が困難で、怪我のリスクも高くなってしまいます。そのため、安全性を考慮して正式な競技会においては禁止されています。
ちなみに、2002年の長野オリンピックでは、スルヤ・ボナリー選手が、後方宙返りを決めて観客から喝さいを浴びました。しかしルール違反のため大きく減点され、10位に終わったという経緯があります。
レスリング


激しい攻防が繰り広げられるレスリング。しかし微笑ましいルールがあるようです。
ビデオ判定の申し込みにはマスコットのぬいぐるみが必要
レスリングの試合において、選手は判定に納得できない場合には、「チャレンジ」と言われるビデオ判定を申し込むことができます。本来はスポンジを投げ入れますが、リオオリンピックでは、オリンピックのマスコットキャラクターである「ヴィビアス」のぬいぐるみを投げ入れることをルールとしました。これは、より多くの人々にレスリングの魅力を伝えたいという意図があったためだと言われています。
なお、チャレンジに失敗すると、相手にポイントが与えられてしまいます。そのため、チャレンジは慎重に行うことが求められます。
白いハンカチの携帯が義務
レスリングの試合では、選手は白いハンカチを携帯することが義務付けられています。これは、かつて怪我をした際に使用するためでしたが、現在ではその目的で使われることはほとんどありません。
しかし、伝統やマナーを重んじるレスリングでは、依然としてハンカチの携帯がルールとして定められています。
相撲


日本の国技、相撲にも面白い規定があります。
まわしが外れた場合は敗北
相撲は力士が土俵の外へ飛び出したり、足の裏以外の部分で地面に触れると負けになります。また相撲で、もっとも恥ずべき負け方とされているのが「不浄負け(ふじょうまけ)」です。これは相撲の取組中に「まわし」の前袋が外れてしまうことです。その他、髷(まげ)を掴んだり、拳で殴るなどしても反則行為となります。
審判以外で「物言い」ができるのは?
行司の判定に不服がある場合や誤審と判断される場合に、再審を申し立てるのが「物言い」です。力士は物言いをすることはできませんが、審判団の中の「勝負審判」が物言いをすることができます。さらに、次の取組を控えている控え力士も物言いを申し立てることができる規則です。
剣道


武士道の精神を基本とした規則は、ある意味納得できるものがほとんどです。
二刀流はルール上容認されている
剣道の試合と言えば、1本の竹刀で戦うイメージが強いでしょう。しかし、ルール上は二刀流でも試合を行うことは可能です。実際に、宮本武蔵のように二刀流で試合に出場する剣士も存在します。
それでも、二刀流は一刀流に比べて、技術や体力、集中力など、多くの要素を必要とするため、実際に試合に出場する剣士はあまり多くはいません。
勝負が決まるまで時間無制限で戦う
剣道の試合は、規定の5分間で決着がつかなければ、時間無制限の延長戦に突入します。延長戦では、先に1本を先取した者が勝利となりますが、それが叶わなければ、試合はいつまでも続くことになります。
実際に、高校総体で延長戦に突入した試合では、1時間近くも決着がつかず観客を熱狂させました。
真剣白刃取りは規則上不可能
剣道の醍醐味とも言える、相手の竹刀を無手で受け止める真剣白刃取り。しかし、それは剣道のルールでは反則とされています。その理由は、剣道では刀を落とす行為が反則とされているからです。
真剣白刃取りを行うためには、まず自分の竹刀を手放す必要がありますが、その行為自体が反則となるため真剣白刃取りは不可能ということです。
また例え自分の竹刀を持ったまま白刃取りをしようとしたとしても、竹刀の柄革(つかがわ)以外を持つことは禁止されているため、やはり反則となります。つまり真剣白刃取りは、剣道のルール上、不可能であるということです。
竹刀を落としてしまうと反則
剣道は、武士の精神と技を学ぶための武道であり、そのルーツは、戦国時代にまで遡ります。当時の武士は、刀を武器として戦闘を行っていました。そのため、刀を落とすことは、戦場での敗北を意味し、すなわち死を意味していました。このことから、剣道のルールでは、竹刀(刀)を落とすことは反則とされています。
また剣道は、反則が2回で1本、2本先に先取した選手の勝ちとなります。これは、剣術の勝負は、技量だけでなく、精神力も重要であることを表しているといえます。



卓球のラケットの大きさに制限がないというのは本当に驚きですね。



もっとも、大きすぎるラケットはかえって不利になると思いますよ(笑)。